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世界一周の準備と持ち物 — やる順番で整理する

持ち物リストから始めると、たいてい抜けが出ます。 時間がかかるものから逆算して着手するのが正しい順番です。 荷物は最後で間に合います。

最終更新:2026年8月6日

準備の全体像と着手順

準備項目は、自分ではコントロールできない待ち時間があるかで分けると整理できます。 待ち時間があるものを先に、自分だけで完結するものを後に回します。

時期やること理由
3か月前 パスポート、予防接種、航空券 発行・接種間隔・座席確保に時間がかかる
1〜2か月前 ビザ、保険、役所の手続き 審査・処理に日数がかかる
2週間前 お金の準備、通信、荷物 自分で完結する

出発3か月前:時間がかかるもの

パスポート

残存有効期間は入国時に6か月以上必要な国が多いため、 長期の旅では途中で足りなくなることがあります。 帰国予定日から逆算して足りない場合は、出発前に更新してください。 査証欄の余白ページ数も確認が必要です。

予防接種

訪問先によっては複数回の接種が必要で、 接種と接種のあいだに数週間の間隔が要るものがあります。 直前では間に合いません。黄熱の流行地域を経由する場合、 接種証明書がないと入国できない国があります。 必要な種類は渡航先で変わるので、トラベルクリニックや検疫所で相談してください。

航空券

世界一周航空券は行程を確定させてから購入します。 ルート期間が決まっていることが前提です。

出発1か月前:手続き

ビザ

訪問国を「不要/到着時/事前必須」の3つに振り分け、 事前必須の国だけを出発前に処理します。 インドやオーストラリアのように、取得していないと搭乗できない国があります。 詳細はビザの調べ方へ。

海外旅行保険

長期旅行に対応した契約が必要です。確認すべきは金額よりも中身です。

  • 治療費の上限額 — 医療費が日本の常識と桁違いの国がある
  • 救援者費用 — 家族が現地に駆けつける費用
  • 医療搬送費用 — 設備の整った国への移送
  • 携行品損害 — 盗難時の補償範囲と免責額

クレジットカード付帯の保険だけで済ませるのは危険です。 補償日数に上限があり(多くは90日以内)、長期の旅では途中から無保険になります。 また利用付帯の場合、条件を満たさないと発動しません。 90日の壁を越える保険の組み方は海外旅行保険で詳しく解説しています。

役所・社会保険の手続き

長期で日本を離れる場合、海外転出届を出すかどうかで 住民税・国民年金・国民健康保険の扱いが変わります。 転出届を出せば国民健康保険は脱退となり、帰国まで日本の保険は使えません。 判断が分かれる部分なので、出発前に自治体の窓口で確認してください。

お金の持ち方

原則は「1つの手段に依存しない」ことです。 カードが止まる、ATMが動かない、現金を盗まれる、いずれも現実に起こります。 4層に分けた持ち方の全体像はお金の持ち方にまとめました。

  • クレジットカードを2枚以上、別ブランド(VISAとMastercardなど)で持つ
  • 別々の場所に分けて保管する — 全部を同じ財布に入れない
  • 少額の米ドル現金を予備として持つ — 通貨が弱い国でも通用しやすい
  • 出発前にカード会社へ渡航先を連絡する — 不正利用と誤判定されて止まるのを防ぐ
カードが使えない国がある

国際的な決済網から切り離されている国では、 国際クレジットカードがそもそも使えません。 こうした国をルートに含む場合、滞在分の現金を事前に用意する必要があります。 ルート確定時に、各国の決済事情も一緒に確認してください。

荷物の考え方

荷物については、細かいリストより3つの原則を押さえる方が実用的です。 具体的な品目とバックパックの容量は持ち物リストを参照してください。

1. 現地で買えるものは持たない

日用品・衣類・洗面用具は、ほとんどの国で買えます。 持っていくべきは「その国で手に入りにくいもの」だけです。 常用薬、度の合う眼鏡の予備、日本語の書類などがこれにあたります。

2. 重さは移動の質を決める

バックパックが重いと、宿探しで妥協するようになります。 「自分で担いで30分歩ける重さ」が現実的な上限です。 これを超えると、旅の自由度そのものが下がります。

3. 失くす前提で分散する

パスポートのコピー、保険証券、予備のカード、少額の現金は、 本体とは別の場所に分けて持ちます。 クラウドにも書類の写しを置いておくと、全損時でも再発行の手続きが進められます。

抜けやすい項目

  • パスポートの残存期間 — 旅の途中で6か月を切るケース
  • 予防接種の接種間隔 — 直前に気づいても間に合わない
  • 保険の補償日数 — 90日を超えた区間が無保険になる
  • クレジットカードの有効期限 — 旅の途中で切れると再発行を受け取れない
  • 常用薬の英文処方箋 — 国によっては持ち込みで説明を求められる
  • 帰国後の生活費 — 旅の予算とは別枠で確保する

いずれも「出発してから気づいても手遅れ」という共通点があります。 ルートが固まった時点で、この6項目だけは一度確認してください