ビザの調べ方 — 3つの区分で整理する
ビザの調査は国ごとに見ていくと終わりません。 実際には「不要」「現地で取れる」「事前に取らないと搭乗できない」の3区分に 分けるだけで、やるべきことが決まります。
最終更新:2026年10月27日/制度は変わります。渡航前に必ず公式情報をご確認ください
日本国籍なら観光・商用でビザは要りません。ただしパスポートの残存有効期間は、シンガポールに入る日から数えて最低6か月が必要です。
- 出発前に足りないと分かったら — パスポートを切り替える。残りが1年未満なら切替の申請ができる
- 旅の途中で足りなくなるなら — 滞在中の国の日本大使館・総領事館で新しいパスポートを申請し、受け取ってからシンガポールへ入る
- 計画の段階なら — 「シンガポールに入る日+6か月」まで有効かを先に確かめる。旅程の後半に置くほど足りなくなりやすい
ほかの国の入国条件の調べ方はビザ以外の入国条件に、シンガポールの詳しい動き方は残存期間が足りない場合にあります。
出典:在日シンガポール大使館「ビザ情報」(2026年10月27日に確認)
日本のパスポートで行ける範囲
日本のパスポートは、2026年1月のヘンリー・パスポート・インデックスで世界2位。 ビザなし(到着ビザを含む)で渡航できる国・地域は188にのぼります。 シンガポールに次ぐ水準で、多くの国を大使館手続きなしで回れます。
つまり世界一周のルート上でビザが必要になる国は、実際にはごく少数です。 問題は「数」ではなく「取り方」で、そこを間違えると当日に足止めされます。
3つの区分
| 区分 | やること | 例 |
|---|---|---|
| ① ビザ不要 | そのまま入国できる(滞在日数の上限に注意) | ウズベキスタン、キルギス、カザフスタンなど |
| ② 到着時に取得できる | 空港で申請・取得。事前のeビザでも可 | エジプト(到着ビザまたは事前eビザ、30ドル程度) |
| ③ 事前オンライン申請が必須 | 出発前に取得。到着時の申請は不可 | インド(eビザ/ETA)、オーストラリア(ETA) |
調査の目的は、ルート上の全訪問国を、この3つのどれかに振り分けることです。 ①と②は現地対応で済むので、実際に出発前に手を動かす必要があるのは③だけになります。
事前申請が必須の国に注意
ここが最大の落とし穴です。②の国は最悪その場で並べば何とかなりますが、 ③の国はチェックイン時点で電子ビザの取得が確認できないと、搭乗を断られます。 現地に着いてから対処する、ということができません。
代表例がインドです。eビザ(ETA)をオンラインで事前申請する必要があり、 出発の数日前までの取得が推奨されています。 到着後は空港の入国審査で、ETAの印刷物、帰国便の航空券、宿泊情報を提示する流れになります。
オーストラリアも同様に、ETA(電子渡航認証)を事前にアプリまたはオンラインで申請する必要があり、 到着時の飛び込み申請はできません。
大使館に行く必要はあるのか
主要な世界一周ルート上では、駐日大使館の窓口に出向かないと取れないビザは、 ほぼありません。中国、インド、中央アジア各国、エジプトなどは、 すべてオンライン申請か到着時対応で完結します。
なお中国については、日本を含む45カ国に対するビザ免除措置が 2026年12月31日まで延長されており(2025年11月発表)、 観光・ビジネス・親族訪問・トランジット目的なら最大30日間ビザ不要です。 古い情報では「観光ビザが必要」と書かれていることがあるので注意してください。
国によっては、駐日大使館があってもそこでは発給しておらず、 渡航前にオンラインで取得するしか方法がないことがあります。 モーリタニアは2025年1月5日以降、空港での到着ビザ取得が廃止され、 当局のウェブサイトでの事前取得のみとなりました(駐日大使館は発給を停止)。 こうした変更は予告なく起こるため、ルート確定時に一度、全国分を洗い直すのが確実です。
ビザ以外の入国条件
ビザだけ揃えても入国できないことがあります。よくあるのは次の4つです。
- パスポートの残存有効期間 — 入国時に6か月以上必要とする国が多い
- 査証欄の余白ページ数 — 空きページが足りないと入国を拒否されることがある
- 出国用航空券の提示 — 片道航空券だけでは搭乗を断られる場合がある
- 予防接種証明 — 黄熱の流行地域を経由する場合に必要となる国がある
長期の世界一周では、旅の途中でパスポートの残存期間が6か月を切ることが実際に起こります。 出発前に残存期間を確認し、必要なら更新しておいてください。
残存期間が足りない場合(例:シンガポール)
シンガポールは日本国籍なら観光・商用でビザ不要ですが、パスポートは入国時点で残り6か月以上が必要です。 足りないと、出発空港の搭乗手続きで断られるか、現地の入国審査で入国を拒否されることがあります。
- 日本にいるうちなら — パスポートを切り替える(残りが1年未満になれば切替申請ができる)。受け取りまでの日数は申請先の窓口で確かめる
- 旅の途中なら — その国の日本大使館・総領事館で新しいパスポートを申請する。発給まで日数がかかるので、シンガポールの前に余裕を取る
- 計画の段階なら — 「シンガポールに入る日+6か月」までパスポートが有効かを確かめる。旅程の後半に置くほど足りなくなりやすい
出典:在日シンガポール大使館「ビザ情報」(2026年10月21日に確認)
調べる手順
- ルートを確定させ、訪問国を全部リストにする
- 各国を① 不要/② 到着時/③ 事前必須に振り分ける
- ③の国について、申請サイトと必要書類、所要日数を確認する
- ③の申請を、出発日から逆算してスケジュールに入れる
- パスポートの残存期間と余白ページを確認する
- 出発直前に、外務省海外安全ホームページで危険情報を再確認する
ルート確定時に全国分、出発1か月前に③の国だけもう一度。 この2回を予定に入れておけば、制度変更の取りこぼしは防げます。
ビザの情報を確かめる順番
ビザの情報は、まとめサイトやブログによって書いてあることが違うことがあります。 どの情報を信じるかの順番を決めておくと、迷う時間が減ります。
- 行き先の国の政府や大使館の公式の案内 — 入国の条件を決めているのはその国です。日本語の案内がある大使館もあります。
- 外務省の海外安全ホームページ — 日本人向けの入国の情報と、危険情報をまとめて見られます。
- 乗る航空会社の案内 — 搭乗の手続きで書類を確かめるのは航空会社です。乗れるかどうかは、ここで決まります。
- 旅行者の体験談 — 実際の様子は分かりますが、制度が変わる前の話のことがあります。日付を見て、公式の情報と照らします。
情報が食い違うときは、上の順番で新しいほうを取ります。 確かめた日と見たページを控えておくと、旅の途中で制度が変わったときに、どこを見直せばいいかがすぐ分かります。
訪問国の振り分けワークシート
印刷して、ルート上の訪問国を1行ずつ①②③に振り分けてください。
| 国名 | 区分①②③ | パスポート残存OK? | 申請先URL | 所要日数 |
|---|---|---|---|---|
ビザ以外の準備(パスポートの残存期間、予防接種、保険、通信)も含めた 出発前の全項目は出発前チェックリストにあります。 チェックした状態はこの端末に残ります。