大陸別の回り方 — どこに何日割くか
世界一周の計画で最後に詰まるのは、限られた日数をどの大陸にどう配分するかです。 大陸ごとに物価も移動手段も季節も違うため、同じ1週間の価値がまったく違います。 判断に必要な材料を並べます。
最終更新:2026年10月22日
大陸別ページ
- 起点 アジア 安く、陸路でつながる。旅に体を慣らす区間。 物価:安い / 移動:陸路 / ビザ:大半が不要
- 高物価 ヨーロッパ シェンゲン90/180日ルールが日程を縛る。 物価:高い / 移動:鉄道・LCC / ビザ:90/180日ルール
- 時間 アフリカ 縦断するか、拠点を絞るか。黄熱の証明書。 物価:幅が大きい / 移動:バス / ビザ:国ごとにばらばら
- 距離 南米 バスの距離が桁違い。標高差と高山病。 物価:中 / 移動:長距離バス / ビザ:大半が不要
- 仕上げ 北米 最後に置くと、予算の残りで日数を調整できる。 物価:高い / 移動:飛行機 / ビザ:電子渡航認証が必要
参照表: 6つの軸
大陸を比べるとき、見るべき軸は6つです。 「行きたいかどうか」は最後に足せばよく、先に条件を並べる方が計画は収束します。
| 大陸 | 物価 | 主な移動 | 1日の消耗 |
|---|---|---|---|
| アジア | 安い | バス・鉄道。陸路でつながる | 低い。長く滞在しやすい |
| ヨーロッパ | 高い | 鉄道・LCC。移動が速い | 低いが、費用が消耗を生む |
| アフリカ | 幅が大きい | バス。時間が読めない | 高い |
| 南米 | 中 | 長距離バス。距離が桁違い | 高い。標高差もある |
| 北米 | 高い | 飛行機。陸路は現実的でない | 低い |
| 大陸 | ビザ・入国の壁 | 季節の制約 |
|---|---|---|
| アジア | 大半が不要。ただしインドは事前必須 | 雨季と酷暑 |
| ヨーロッパ | シェンゲン圏の90/180日ルール。長期旅行者に効く | 夏は高値と混雑 |
| アフリカ | 国ごとにばらばら。黄熱の証明書が要る場合がある | 雨季で道が使えなくなる地域がある |
| 南米 | 大半が不要 | 南半球なので日本と逆 |
| 北米 | 事前の電子渡航認証が必要 | 内陸の冬は厳しい |
物価が安い大陸に長くいれば総額は下がります。 ただし消耗の大きい大陸に長くいると、旅そのものが続かなくなります。 アフリカと南米は移動の負荷が高いため、 安いからという理由だけで日数を増やすと、後半で体力が尽きます。 費用の計算は世界一周の費用を参照してください。
日数配分の考え方
日数は「行きたい順」ではなく、制約の強い大陸から埋めると決まります。
- 季節の固定点を先に置く — 南米の夏、ヨーロッパの春秋など、動かせないものから
- 制度の上限を確認する — シェンゲン圏に何日いられるかは、希望ではなく規則で決まります
- 移動に時間がかかる大陸に余裕を持たせる — アフリカと南米は、予定どおりに進みません
- 高物価の大陸で調整する — 予算が足りなければ、ヨーロッパと北米の日数を削る
- 安い大陸を最後の緩衝材にする — アジアは日数を増やしても総額があまり動きません
期間別の具体的な並べ方はモデルコースに、 方向と順番の決め方はルートの決め方にまとめています。
つながり方で決まること
見落とされがちですが、大陸は「陸路でつながっているか」で性格が変わります。
| つながり | 大陸 | 意味 |
|---|---|---|
| 陸路で連続 | アジア〜ヨーロッパ〜アフリカ | 飛行機を使わずに移動できる区間がある。区間数の節約になる |
| 海で分断 | 南米・北米・オセアニア | 大陸間は必ず飛行機。区間数を消費する |
| 大陸内が分断 | 北米〜南米 | 陸路で通しにくい区間があり、実質的に空路でつなぐ |
世界一周運賃には区間数の上限があります。 海で分断された大陸を多く入れるほど、この上限が効いてきます。 逆に陸続きの区間を陸路にすれば、その分を大陸間移動に回せます (移動手段・世界一周航空券)。
大陸の順番でよくある誤解
- 「近い大陸から順に回れば効率がいい」 — 距離だけで順番を決めると、季節が合わない大陸に当たります。南米の山や北米の内陸は、着く時期で旅の中身がまるで変わります。順番は距離ではなく、季節の表と合わせて決めます。
- 「全大陸に同じ日数を割り振る」 — 物価と移動の手間が大陸ごとに違うので、同じ日数でも使うお金と疲れ方が違います。物価の安い大陸に長く、高い大陸は短く、が総額を抑える基本です。
- 「アフリカや南米は最後に回せばいい」 — 予防接種や証明書が要る地域は、出発前の準備に時間がかかります。後半に置くほど、旅の途中で書類の期限や体調の管理が難しくなります。
- 「行けなかった大陸は次の旅で」 — 悪い考えではありません。ただ、世界一周航空券は一方向で区間数に上限があるため、あとから1大陸だけ足すのは割高になりがちです。外すなら、出発前に決めて航空券に入れないほうが得です。
大陸ごとの細かい事情は各ページにありますが、どの大陸でも共通するのは「入る時期」と「出る手段」を先に決めることです。 そこが決まれば、街の数や滞在日数はあとから足し引きできます。
大陸をまたぐ移動の考え方
大陸の中の移動はバスや鉄道でつなげても、大陸と大陸の間は、ほとんどの場合飛行機になります。 この大陸をまたぐ区間が、航空券の費用と旅の向きを決めます。
- またぐ回数を数える — 何回大陸を渡るかで、世界一周航空券が得か、区間ごとに買うほうが得かが変わります。
- 渡る場所を選ぶ — 同じ大陸の間でも、出る都市と着く都市で便の数と値段が違います。便の多い大きな空港を経由すると、選べる日付が増えます。
- 渡った直後の予定を軽くする — 長い距離を飛んだ後は、時差と疲れが出ます。着いた街では、最初の1〜2日に予定を詰めません。
大陸ごとのページでは中の回り方を書いていますが、旅全体の形は、この「渡り方」でほぼ決まります。 ルートを組むときは、大陸の順番と一緒に、どこからどこへ渡るかを書き出してみてください。